父が亡くなりました。
8月4日、日付が変わるラジオの時報で目が覚めて、母が様子を見に行ったときにはもう冷たくなりかけていた。
肝臓ガンから、膵臓、大腿骨へ。
全身に転移して、管につながれて病院で逝くんだろうと思っていた。
余命宣告は1年~1年半、それ以上は無理でしょう、と。
まだまだと思っていたのに、たった半年。
今年の尋常じゃない暑さもあったんだろう。
夏は越せないよ、と自分で言っていたらしい。
ほんとに越せなかった。
亡くなる1か月前には、好物のコロッケをどっさり買い込み、友達を回った。
お別れに行ったんだね。
前々日と前日には、身の回りをすっかりきれいに整理した。
そんなことする人じゃないのに。
どんな気持ちで・・・
数週間前まで、ご飯も少ないながら食べられていた。
数日前までつらいながら車を運転していた。
最後まで大好きなお酒と煙草はやめなかった。
ほんとに苦しかったのは亡くなる前日の1日だけ。
歩けなくなることも予想していただけに、あっけなかった。
あまりにも突然で、実感が湧かない。
最後まで許せなかったことや、どうしても理解できなかったことは、泡のように消えてなくなってしまった。
もう会えないことがただ寂しい。
愛おしい気持ちだけが残るなんて、思ってなかった。
こんな気持ちになれるなんて。
そこにいるはずの人が、いない、ということ。
umi は 「死ぬ」という単語は知っていても、理解はしていなかった。
「チューしたら、じいちゃんは生き返る?」と飛行機の中で。
動かなくなったじいちゃんに触れて、お別れをして、骨を拾って。
彼女なりに、理解したと思う。
でもやっぱり、「会いたい。」
umi に会うのを心待ちにしていた。
もう一度、どんなに会いたかっただろう。
5月の一時帰国で、毎日たっぷり遊んで同じ時間を過ごした。
だから、いいよね?
これからは、おそらで見守っていてくれる。
また会える日まで。
明日、ドイツに戻ります。